あなたができる応急手当
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心臓が停止してから約3分で蘇生の可能性は50%まで落ちます。119番通報してから救急車が現場に到着するまで伊佐湧水消防組合管内で平均約6分かかります。
この間、その場に居合わせた人が応急手当を行うかどうかが傷病者の救命を大きく左右します。 |
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【参考】 ①心臓停止後約 3
分で50%死亡 ②呼吸停止後約10分で50%死亡 ③大量出血後約30分で50%死亡 |
心肺蘇生法の手順 |
手順に入る前に・・・
●安全の確認
倒れている人に近寄る前には、周囲の安全を確認し、状況にあわせて自らの安全を確保してから
近づきます。車が通る道路などに人が倒れている場合には、特に気をつけます。
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① 意識の確認 |

意識確認 |
● 倒れている人の耳もとで「大丈夫ですか」「もしもし」と大声で
呼びながら、肩を軽くたたき、反応があるかをみます。
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● 呼びかけなどに対して目を開けるか、なんらかの返答または
目的のあるしぐさがなければ「反応なし」と判断します。
● けいれんのような全身がひきつるような動きは「反応なし」と
判断します。
● 反応があれば、傷病者の訴えを聞き、必要な応急手当を行い
ます。 |
② 助けを呼ぶ |

119番通報とAEDの手配 |
● 意識なしと判断したら、助けを呼び、救急車の手配、AEDの手
配をします。
● 協力者が来たら「あなたは119番へ通報してください」「あなた
はAEDを持ってきてください」と具体的に依頼します。 |
● あなたが一人の場合や、協力者が誰もいない場合には、次の
手順に移る前に、まず自分で119番通報をしてください。
また、すぐ近くにAEDがあることがわかっている場合にはAED
を取りに行ってください。
● 119番通報をすると、 通信指令員が次の手順を指導してくれ
ます。
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③ 呼吸の確認 |

呼吸の確認 |
● 倒れている人が「普段どおりの呼吸」をしているかどうかを確
認します。
● そばに座り、10秒以内で胸や腹部の上がり下がりを見て[右
図参照]普段どおりの呼吸をしているか判断します。
次のいずれかの場合「普段どおりの呼吸なし」と判断します。 |
● 胸や腹部の動きがない場合。
● 約10秒間確認しても呼吸の状態がよくわからない場合。
● しゃくりあげるような、途切れ途切れに起きる呼吸がみられる
場合(死戦期呼吸)。 |
④ 胸骨圧迫 |

胸骨圧迫

胸骨圧迫部位 |
倒れている人に普段どおりの呼吸がないと判断したら、ただちに
胸骨圧迫を開始し、全身に血液を送ります。
胸骨圧迫の要領
● 胸の真ん中を、重ねた両手で 「強く、速く、絶え間なく」圧迫
します。
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● 胸の真ん中に片方の手の付け根を置きます。
● 他方の手をその手の上に重ねます。両手の指を互いに
組むと、より力が集中します。
● 肘をまっすぐに伸ばして手の付け根部分に体重をかけ、
傷病者の胸が少なくとも5㎝沈むほど強く圧迫します。
● 1分間に少なくとも100回の速いテンポで30回連続して
絶え間なく圧迫します。
● 圧迫と圧迫の間(圧迫を緩めるとき)は、胸がしっかり戻る
まで十分に力を抜きます。 |
※ 小児・乳児に対しての胸骨圧迫は別項を参照してください。
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⑤ 人工呼吸(口対口人工呼吸) |

頭部後屈あご先拳上法

胸が持ち上がるのを確認する
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30回の胸骨圧迫後、口対口人工呼吸により息を吹き込みます。
倒れている人の顔面や口から出血している場合や、口と口を
直接接触させて人工呼吸を行うことがためらわれる場合には
人工呼吸を省略し、胸骨圧迫のみを続けます。
(1)気道確保 (右図 頭部後屈あご先拳上法)
● 傷病者の喉の奥を広げて空気を肺に通しやすくします。
(気道の確保)
● 片手を額に当て、もう片方の手の人差し指と中指の2本を
あご先に当てて、頭を後ろにのけぞらせ(頭部後屈)、あご
先を上げます(あご先拳上)。
● 指で下あごの柔らかい部分を強く圧迫しないようにします。
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(2)人工呼吸(2回吹き込み)
● 気道を確保したまま、 額に当てた手の親指と人差し指で
傷病者の鼻をつまみます。
● 口を大きく開けて傷病者の口を覆い、空気が漏れないよう
にして、息を約1秒かけて吹き込みます。傷病者の胸が持
ち上がるのを目で確認します(右図)。
● いったん口を離し、同じ要領でもう1回吹き込みます。
● 2回の吹き込みで、いずれも胸が上がるのが理想ですが、もし
胸が上がらない場合でも、 吹き込みは2回までとし、すぐに胸
骨圧迫に進みます。
● 人工呼吸をしている間は胸骨圧迫が中断しますが、その中断
はできるだけ短くなるようにしてください。
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⑥ 心肺蘇生(胸骨圧迫と人工呼吸)の継続 |

心臓マッサージと人工呼吸の組合せ |
● 胸骨圧迫を30回連続して行った後に、 人工呼吸を2回
行います。
この胸骨圧迫と人工呼吸の組合せ(30:2のサイクル)を
救急隊に引き継ぐまで絶え間なく続けます。
人工呼吸ができないか、ためらわれる場合は胸骨圧迫
のみを続けます。 |
● 心肺蘇生を中止するのは次の場合です。
1.救急隊に心肺蘇生を引き継いだとき。
(救急隊が到着しても慌てて中止せずに、救急隊の指示に
従います)。
2.心肺蘇生を続けているうちに傷病者が目を開けたり、普段
どおりの呼吸をし始めた場合。
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心肺蘇生法実施中に |
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☝
クリックするとAEDの使用手順に移行します!!
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